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# 「ルーティン」は、なぜ続かないのか
- URL: https://www.dernierechaleur.fr/column20261004/
- Published: 2026-10-04T00:00:07.000Z
- Updated: 2026-10-04T00:01:09.000Z
- Description: [ 日曜コラム ] Dernière Chaleur Japon より、すべての皆様にお届けしています。
- Author: Yasuyuki SAITO
- Tags: 日曜コラム

今は「ルーティン時代」と言ってもいいほど、朝の過ごし方や習慣の作り方についての情報があふれています。

朝、白湯を一杯飲む。寝る前に日記を書く。昼に十分だけ歩く。

どれも、小さなことです。なのに、四日目か、二週間目かに、止まっています。

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## **「続けるもの」だと思っているから**

「ルーティン」という言葉には、「続けるもの」という意味が含まれています。だから、三日坊主という言葉が生まれます。続けるものだと思っているから、「続かない」という見方が出てくるのです。

誰に頼まれたわけでもありません。自分で決めたことです。それなのに、四日目にできないと、どこか自分との繋がりを欠いてしまったような、静かな後ろめたさが残ります。

## **だから、理由を持ってくる**

続けなければならないと思うと、人は理由を持ってきます。

お金になるから。健康にいいから。人との関係がよくなるから。得たいものは、人によって違いますが、「メリット」という言葉で自分を動機づけようとするのは、共通しています。

そのメリットのために、昨日までしていなかったことを、毎日の生活に一つ、加えます。

外から持ってきた理由で、加えた行為。これが、続かないルーティンの形です。

これは、ルーティンが良くないという話ではありません。目的を先に置いて、そこへ向かって毎日を組み立てる。その形が必要な人も、必要な時期もあるのだと思います。

## **理由が効かなくなった日に、止まる**

理由で走っているものは、理由が効かなくなった日に止まります。

数字が動かない。体が変わらない。思っていたのと違う。それが分かった瞬間、その手順は支えを失います。

四日目にやめたのは、意志が弱いからではありません。理由が尽きたからです。

ただ、ここで見落としがちなことがあります。その三日間に飲んだ白湯は、三日分、確かにそこにありました。日数は、ただ行為を行なった日を数えた数字です。

続かなかったという事実が、それまでの行為の価値を見えなくしてしまう。これが、ルーティンの「デメリット」と言われるものの正体です。

やめた行為より、悔やむ時間のほうが長く続く。よくあることですが、白湯を飲んだその時間は確かに存在していたのです。

## **続いているものは、わざわざやっていない**

いま続いていることを、思い出してみてください。

歯磨き。手洗い。朝、顔を洗うこと。

これを続けようと決めたことは、ありません。理由を並べたこともありません。続けている人に聞くと、「手が動いていた」という答えが返ってきます。白湯の味も、その日の気分も、覚えていません。

続いているルーティンは、わざわざやるものではありません。自分から出てくるものです。続けようとしているのではなく、走らせている自覚がないまま、そこにあります。

## **儀式は、何も加えない**

儀式は、今の生活に何も加えません。

すでにしていることの中に、意図を込めます。朝の手洗いは、そのひとつです。あなたはこの所作を、何千回と繰り返してきました。思想の第一儀式である[ codex vivant φ001 ](https://www.dernierechaleur.fr/cv001/)は、そこに問いを置いています。

意識なき行為の反復は、生と呼べるのか。

φ001 が求めているのは、５秒だけ、そこに在ることです。手を洗うという、もう何千回もやってきた所作に、５秒だけ意識を向ける。新しいことを始めるのではなく、すでにしていることを、もう一度、意識のほうへ引き寄せる。

加えたものではないので、続くかどうか、という視点はそもそも生まれません。

もし、ある朝にできなければ、その朝の手洗いは、ただ習慣に戻っていただけです。それだけです。そして、向き合い直すのに、昨日のことは要りません。次に蛇口をひねるとき、もう一度５秒を置けばいい。

増やす必要も、やめる必要もありません。

明日の朝、手を洗うとき。

何日目かは、数えなくていい。ただ、その水の温度を、一度だけ感じてみる。

そこに「儀式」が、そっと始まっています。

[Yasuyuki SAITO](https://www.dernierechaleur.fr/author/saito/)

〜追伸〜

ここに、世界と出会い直す[全30の儀式](https://www.dernierechaleur.fr/codex1/)が開かれています。思想、写真、詩、音楽、解説。五つの層で、150篇。氏名も、クレジットカードも必要ありません。

Ritualtude は、あなたの意図に宿ります。