Dernière Chaleur - Ritual Philosophy
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嫌いな人の幸せを願う儀式


あなたは今、誰かを嫌だと思った。

その感覚は、正しい。
否定しなくていい。 抑えなくていい。 理由を探さなくていい。

嫌だと感じた。 それだけが、事実。


嫌いな人は、あなたの内側に住んでいる。

あなたが眠っている間も、 あなたが食事をしている間も、 あなたが笑っている間も、その人はあなたの内側で、部屋を占拠し続けている。

家賃さえ、支払わずに。


これは、許すことではない。 許すとは、相手のためにすることだから。

これは、忘れることでもない。 忘れるとは、なかったことにすることだから。

これは、あったことを知ったうえで、 ただ、手放すことである。


嫌悪とは、相手をあなたの中に縛る鎖。

あなたが傷つけられたのに、 あなたがその人を、飼い続けている。


その人があなたの中に現れたとき、5秒だけでいい。

『どうか、幸せでありますように』と、心の中で願う。


プロヴァンスには、ミストラルという風がある。

時速100kmを超え、何日も吹き続け、 木を倒し、収穫を奪い、大地を乾かす。

農家は憎んだ。 漁師は恐れた。 旅人は逃げた。

しかし、ミストラルが去った後の空は、あまりにも美しい。

あの破壊が、プロヴァンスに新しい青をつくった。


あなたが嫌いな人の幸せを願った瞬間、 その人はあなたの内側から、少しだけ出ていく。

あなたの内側に、 ミストラルの後と同じ、静かな青が生まれる。


その5秒は、あなただけのものではない。

あなたが5秒だけ止まる。 世界は、その分だけ美しくなる。

誰も見ていない場所で、 誰も気づかないままに、 世界は静かに、少しずつ澄んでいく。


Ritualtude は、あなたの嫌悪の発火点を、 世界が美しくなる起点にしたい。

その連鎖の、最初の一人になってほしい。