Dernière Chaleur - Ritual Philosophy
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眠る前に、部屋の静けさを数える儀式


あなたの部屋は、黙っていない。

照明を落とす。布団に入る。目を閉じる。 そこに広がるのは、無音ではない。

冷蔵庫が、低く息をしている。 時計が、何かを刻んでいる。 壁の向こうで、水が細い管を通っている。 窓の外に、名前のない遠い振動がある。

あなたがそれを「静けさ」と呼んでいたものは、 無数の小さな声の集合だった。

聴こえないのではない。 聴いていなかっただけだ。

今週、あなたに求めるのは、ただ一つ。

眠る前に、部屋の音を数えてほしい。

布団の中でいい。 目を閉じたままでいい。

1つ、2つ、3つ。

それぞれに名前をつけなくていい。 正体を突き止めなくていい。 ただ、「ああ、ここにいたのか」と認めるだけでいい。

数えられるだけ、数える。

静けさの反対語は、騒音ではない。
静けさの反対語は、不在である。

誰もいない部屋は、静かではない。空虚なだけ。 誰かがいる部屋で、その誰かが息をひそめているとき、初めて静けさが生まれる。

あなたの部屋も同じだ。

冷蔵庫は、あなたの明日の食べ物を冷やしながら息をしている。 時計は、あなたが眠っている間も時間を預かっている。 水道管は、あなたが蛇口をひねる朝まで、暗い場所で待機している。

それらが存在するから、静けさが成り立っている。

不在の中に静けさはない。 存在の中にしか、静けさは宿らない。

今週、あなたは何も新しいことをしない。

ただ、眠る前に、部屋の音を数える。 数え終わらなくていい。 1つ認めるたびに、その奥から、もう1つが届く。

Ritualtude は、あなたを包む音に宿っている。